「日本発の世界標準DeFi」の夜明けに向けて──ブロックチェーン推進協会 DeFi部会 部会長としての想い
- Oshima
- 6月15日
- 読了時間: 4分

みなさん、こんにちは。エックスウィン株式会社の荒澤文寛です。このたび、一般社団法人ブロックチェーン推進協会(BCCC)にて、新たに「DeFi部会を設立、そして、部会長を務めさせていただくことになりました。副部会長には、JPYC株式会社代表の岡部典孝氏にお願いをしています。4年前に、政治に働きをかけ始めて、漸くここまでたどり着きました。
ブロックチェーンの技術がもたらす変革の波は、すでに世界中の金融の在り方を根底から揺さぶり始めています。その最前線にあるのがDeFi(分散型金融)です。しかし、世界を見渡すと、今の日本のDeFi市場は、制度や文化の面でまだまだ発展途上と言わざるを得ません。
それでも私は確信しています。今なら日本からの発信が重要である。日本ならではの価値と強みを世界に。そしてそれは、世界の金融インフラにおける新たなスタンダードになり得ると。

■なぜ今、DeFi部会なのか
DeFiは「透明性・アクセス性・非中央集権性」を核に持ち、既存金融が抱える課題へのひとつの答えになり得る存在です。
しかし日本では、
1.税制の複雑さ
2.法制度の不確かさ
3.海外DeFiへの不信感
といった障壁が、ユーザーや企業の参入意欲を削いでいます。
それでも、これらの課題に正面から向き合い、「安全かつ信頼できるDeFiの枠組み」を日本から世界に提示することができれば、逆に日本は次世代金融のリーダーになれると考えています。
この部会では、「規制とイノベーションの共存」という難題に挑戦しながら、 ・DeFiの理解促進 ・開発支援とUX改善 ・国内外への政策提言 ・日本円ステーブルコインの活用推進 といった多角的な活動を展開してまいります。
■「日本国内でのDeFiの普及・円建てステーブルコインを世界に」
私が力を入れていきたいことの一つが、日本国内でのDeFiの普及、そして、円建てステーブルコインの国際展開です。
米ドル建てのステーブルコインが世界を席巻する中、日本円が裏付けるデジタル資産が世界中で流通する──そんな未来は、決して夢ではありません。これは単なるテクノロジーの話ではなく、日本経済や国債需要の安定、国際金融でのプレゼンス強化にも直結する、国家戦略レベルのテーマだと考えています。
そのためにも、信頼性の高い円建てステーブルコインと、それを活用するDeFiの環境整備が必要不可欠です。
■グローバル連携とローカル実装の架け橋に
私はこれまで、マレーシア・シンガポール・日本を拠点に、xWIN.FinanceというDeFiプラットフォームを運営してきました。東南アジアでは、DeFiがリアルな金融インフラとして生活者に浸透しつつある一方で、日本では「まだ遠い未来の話」と受け止められることも少なくありません。
でも、本当にそれでいいのでしょうか?
Web3はもはや一部の開発者のものではなく、すべての生活者・投資家・企業が参加できる「経済の再設計プロジェクト」です。だからこそ、私はこのDeFi部会を、
「実装される未来を語る場」として、実務家・研究者・企業・政策立案者をつなぐハブにしていきたいと考えています。また、日本という狭いマーケットで、ブロックチェーンに携わる企業・人々が協力してやっていくことが国益、そして国民のためになります。競争ではなく、協働というスタンスでやっていきたいと思います。

■6月30日 キックオフイベント開催!
部会のキックオフイベントは、6月30日(月)19:00〜 オンラインにて開催予定です。勉強会や事例共有、グローバル連携など、多様なアプローチを今後展開してまいります。興味を持っていただける方は、ぜひご参加ください。ともに「日本発のDeFi」の未来を創っていきましょう。
最後に──「日本から、世界標準のDeFiを。」
DeFiは、技術で終わらせてはいけない領域です。それは、人の生活と資産に直結する“社会の基盤”だからです。
だからこそ、今、信頼できる基盤を築くことが、日本の責任であり、チャンスでもあります。この新しい時代の金融に、日本発のスタンダードを──その実現に向けて、全力で取り組んでいきます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
荒澤 文寛エックスウィン株式会社 代表取締役 / ブロックチェーン推進協会 DeFi部会 部会長