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イラン・イスラエル戦争がビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に与える影響とは?

  • 執筆者の写真: Fumi
    Fumi
  • 6月14日
  • 読了時間: 3分

2025年6月、イスラエルによるイラン核施設への攻撃が報じられ、世界中に大きな衝撃を与えました。この地政学的な緊張は、原油や株式市場だけでなく、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産にも強い影響を及ぼしました。


この記事では、直近の価格変動や取引動向、マクロ経済とのつながり、そして今後の見通しについて、わかりやすく解説します。


1. 直近の反応(6月13日前後)

・価格の動き:

6月13日、イスラエルの攻撃が報じられた直後、BTCは5%下落して$103,000前後に、ETHも7%下落して10日ぶりの安値水準まで下がりました。


・値動きの大きさ(ボラティリティ):

この日はBTCで$5,000以上、ETHでも10%ほどの値動きがありました。24時間で、約11億ドル相当のポジションが自動的に清算されたと見られています。


・取引量の急増:

BinanceでのBTC取引量は前日より37%増加。ETHも活発に売買され、1日で約69万ETHが取引されました。


・経済全体との関係:

金や原油は価格上昇、ドルも買われ、安全資産としての役割を果たしました。一方、BTCや株は下落し、ビットコインがリスク資産として見られたことがわかります。


2. 過去3ヶ月の動き

・価格の推移:

この3ヶ月間、BTCとETHはともに上昇していました。BTCは最高値$112,000目前、ETHも$2,700台まで回復していました。


・安定した相場:

値動きは比較的穏やかで、激しい変動は少なく、安定した上昇が続いていました。


・取引量の増加:

ETF(上場投資信託)への資金流入が加速し、投資家の関心も高まっていました。iSharesのBTC信託には15億ドル以上の資金が流入しました。


・マクロ経済との連動:

FRBの利下げ期待や、株価上昇に伴い、BTCが株式以上の強さを見せる場面もありました。"デジタル金"としての存在感が強まっていた時期です。


3. 今後の展開:2つのシナリオ

A. 紛争がさらに激化する場合

  • BTCが$100,000を下回れば、$90,000台まで下落する可能性があります。

  • 投資家の不安が高まり、市場から資金が抜ける懸念があります。

  • 金や原油などの安全資産が優先され、暗号資産は売られる展開になるかもしれません。


B. 紛争が早期に沈静化した場合

  • 「売られすぎ」状態から反発し、BTC・ETHが再び上昇に転じる可能性があります。

  • FRBが利下げに動けば、暗号資産市場にも追い風となります。

  • BTCが$130,000を目指す展開になるという見方もあります。


4. 専門家の見解と長期的な見方

短期的には「BTCは安全資産ではない」という厳しい見方が多いです。ただし、中長期では法定通貨への信頼低下やインフレ対策として、ビットコインの価値が再評価される可能性もあります。


イランやロシアなど、制裁下にある国々でのBTC活用例のように、資本逃避先・決済手段としての実用性が注目されつつあります。


結論

イランとイスラエルの戦争は、暗号資産市場に短期的なマイナス影響を与えました。しかし、今後の動き次第では、BTCやETHが「価値の保存手段」としての地位をさらに高めていく可能性もあります。

こうした地政学リスクの中で、どのように投資判断を行うか。冷静な視点と長期的な視野が、これまで以上に重要になってくるでしょう。

 
 
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